子どもを非行に走らせないために必要な力とは何か
子どもを非行に走らせないために必要なのは国語力です。
先日、夜中に神社でたむろしている高校生と話をする機会がありました。特段、夜中神社にいただけで非行少年というわけではないのですが、その「予備軍」という意味では「非行の兆し」を見せた子どもなのかもしれません。
話をすると、四月に高校に入学したばかりとのことでした。ですので「高校どう?」と聞くと、その高校生は「クラスやばい」と答えるのです。どのように「やばい」のかと思い、私が「やばいって、どうやばいの?」と聞くと、相手は困ってしまいました。
相手高校生は「え・・や、やばいやばい」などと「やばい」を繰り返すだけです。私が「クラスメイトが頭悪そうってこと?不良が多いってこと?」などと聞いたところ、「そうそう」と、てきとうな感じで相槌を打っていました。
確かに「やばい」は多くの意味を含んでおり、使いやすい言葉なのかもしれません。お互いに知っているごくごく狭い範囲では自分の状況を説明する際に「やばい」と言えば、相手も理解してくれるのかもしれません。
ですが、それではいつまでたっても自分の世界を広げることができません。非行に走らないで素直に成長するには、広い世界観が必要です。広い世界に飛び出すには、自分を知らない人間や価値観の違う人間とも話して理解を引き出すことが必要です。その際に「やばい」で全てを説明しようとしてもできるものではありません。
その高校生には「やばい」以外のボキャブラリーが必要だったのです。「やばい」だけでは、聞いている方はマイナスにもプラスにも取られます。もっとクラスの中をイメージできるような言葉を使えるようになるべきなのです。
国語力を鍛えるから世界観が広がるのか、世界観が広がるから国語力が鍛えられるのか、どちらでも構いません。非行少年に特有の狭い世界観は、国語力と密接に関わっているのだと思います。
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