一般的にリーダー論とはこういうものでしょう〜マッキンゼー式リーダー論
リーダー論としての抽象的な方向は、よく言われている内容であり、特段に目新しいものがあるわけではありません。心は動かされなかったです。話を聞いて本音をつかむ、とか。仕事を丸投げしても部下は成長しない、とか。自分で全てやろうとしない、とか。
ですが具体のレベルでは、得るものがありました。まずは会議の進め方です。進行役と書記に別れるのは、やはりうまくいかないようですね。進行役が書記を兼ねて自分でホワイトボードに書くのが、進めやすいです。リーダーが自分でホワイトボードに書くのが良いですよね。その方が、出てきた意見に対する歪みや隔たりがなくなると思います。
もう一つは業績・成長目標合意書です。このように、著者は書類の書き方にも精通している、ということを示されると、そっちの本も読んでみたくなります。著者の、書類作りに関する他の本も読んでみたくなりました。
さて、「マッキンゼー式のリーダー論の本」と聞いてすぐにピンとくるのは、採用基準という本です。どちらの著者もマッキンゼーを経験していますし、内容もリーダーについてです。どっちの本がいいか、ということです。
私は採用基準の方がグッときました。リーダー論を通してその向こうに見えるビジョンの厚さに違いがある感じです。採用基準は、リーダーがいかに人生を変えて社会を変えるか、というところまで視野に入れています。リーダー感覚を身につけることによって得られる、それまでとは違った人生。それを採用基準はいい距離感で示してくれています。
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