子どもの非行を防ぐ抽象化思考とは - 非行を防ぎ、素直な子どもへ

子どもの非行を防ぐ抽象化思考とは

2018.05.31 (木)

1 抽象化思考とは

 

そもそも抽象化思考とはなんでしょうか。私たちはよく「あの人の話は具体的でわかりやすい」「上司の指示が抽象的で曖昧だ」などと、「具体は良いこと」で「抽象は悪いこと」であるかのような話をします。そこにあるのは、具体が善であるのに対し、抽象は悪という存在です。

 

 

ですが物事には裏と表があり、それは具体的とか抽象的という話を取り巻く内容も、例外ではありません。具体と抽象は、ちょうど正反対の言葉です。良いか悪いかは状況次第です。具体であることも悪くなり得るし、抽象的であることは良くもなり得ます。

 

 

具体とは、「個々それぞれ」という意味です。複数ある中で、それぞれにスポットライトを当てるイメージです。それゆえに分かりやすく、相手にも理解されやすいという特徴があります。人に伝えやすいので、相手を動かしやすいのです。森の中で、一つ一つの木の特徴を相手に伝える感じです。

 

 

それに対して抽象とは、「まとめて一つ」という意味です。複数ある中で、薄眼で全体を見るイメージです。全体を薄く見るので、それぞれの枝葉は取り除かれ、それぞれに共通するものだけが見えます。相手に伝えるのは、全体的な森のイメージです。それぞれ木がどんな色だったか、どんな枝の形をしているか、などはフェードアウトです。

 

 

2 なぜ抽象化思考は非行を防ぐのか

 

それは、「間違っているのは自分かもしれない」と考えるようになるからです。

 

 

非行少年とは自己中のことです。多くの非行少年や犯罪者を見てきましたが、ほとんどが自分勝手な理由で犯罪を冒しています。「お腹が空いたから」と言ってコンビニで万引きをしたり、「気に入らないから」と言って見ず知らずの人間を殴ったり。

 

 

非行に走るような自己中人間と、具体レベルでしか周囲を見られていない人は、共通しているのです。自己中とは、具体レベルでしか社会を見ることができない人です。自分の考えに固執していて、自分以外の価値観があることが認識できていないのです。想像力が乏しく、一歩上から俯瞰することができないのです。

 

 

ですから、抽象化思考が「自己中」の正反対である「素直」への扉となるのです。自分の意見に固執せず、状況や相手に応じて柔軟に考を変えることができること。相手がなぜ自分と異なる意見を持っているのか、その背景まで想像力が回ること。一方絵の視点から全体を俯瞰できること。それが抽象化思考によってたどり着く素直な考え方です。

 

 

抽象化思考ができると世界が広がります。それまで分断されていたものの間に、繋がりが見えるようになるのです。それまで想像できなかった自分以外の価値観を、想像できるようになるのです。

 

 

3 抽象化思考になるトレーニング

 

「なぜなのか」を考える事。自分を特殊だと思わない事。何事もシンプルに考える事です。

 

 

まず、様々なものに対して「なぜなのか」を考えることです。世の中で起きている目に見える現象に対して、なぜ「それ」が起きているのか。その裏側を想像することです。行間を読む、ということでもあります。表面に現れない本当の意味を考えるのです。

 

 

例えば自分と反対意見を言う人。自分とは違う考えを持った人。自分にはない価値観で生きている人。このような人と接する時、ただ「あの人が気に入らない」「あの人とは合わない」「あの人が嫌い」と遠ざけては視野が狭いままです。なぜその人がそのような事を言うのかを考えるのです。

 

 

次に、自分は特殊だと思わない事です。自分が置かれた状況や、自分の周りの状況を特殊だと思うと、そこで思考が止まってしまうのです。

 

 

たとえば本を読んで感銘を受けたとします。その本には、高い志を持って職場を改革していった話が書いてありました。その際に「自分の職場は特別だから、一般論は当てはまらない」「この著者の状況と自分はちがう」「自分の場合には応用できない」などと思わない事です。

 

 

自分が特別だと思う事自体が、「具体レベルでしか見えていない」と言う事なのです。世の中はどこも一緒です。確かに一つ一つ見れば相違はいくつも見つかるでしょう。自分が特別だと思う理由や、世の中の法則を自分に応用することができない理由はいくらでも考えつきます。

 

 

ですが、そこで自分だけを分断して考えては、いつまでたっても何も変わりません。応用できる人は、何も考えずにただ応用しているわけではありません。世の中の法則を、自分の状況に当てはめる作業をしているのです。「どうすれば応用できるか」「どうすれば自分の状況に当てはめられるか」を考えた結果なのです。

 

 

最後に、何事もシンプルに考える事です。自分の考えを「要するに」「一言で言うと」「つまり」を使って一般化するのです。その時には枝葉が取れて、根幹のみが残るでしょう。自分の意見が極論に思えるはずです。ですが抽象化思考とはそういうものです。

 

 

例えば、世の中には色々な人がいます。確かに一概に一括りで説明できるものではないかもしれません。ですがそれでは具体レベルでしか捕らえられていません。薄目で見渡すように枝葉を取り除き、シンプルに表現するのです。「日本人は勤勉だ」「関西人はお笑い好き」「東京の人は忙しい」。

 

 

例外は織り込み済みです。シンプルに言う人、自分の主張を言える人、抽象化思考ができる人にとって、例外があることは想定内。それでもあえて言い切っているのです。

 


 

 

 

 

プレゼントの無料小冊子を更新しました。「子どもの非行を防ぎための素直な頭のつくり方」です。

 

 

非行に走る子どもは自己中が多いです。頭が固く、自分の価値観に固執しています。周りの人間の価値観や考えを受け入れられず、自分を通そうとします。自分以外の価値観や考えがあること自体が、見えていないのです。自分が正しくて、自分以外の考えは間違いだという先入観から抜けられない状態です。

 

 

子どもは周りから吸収する度合いが強いので、子どもの成長は周りの大人次第の側面があります。「周りの大人が自己中から脱し、素直な頭を持つ事で、接する子どもにも好影響を与えよう」というのが、この小冊子の狙いになります。

 

頭の柔軟性があり、状況や相手に応じて変化できる事。自分だけでなく、相手の考えも認める事ができる事。一つ上から全体を俯瞰できる事。そんな「素直な頭」をつくるための気づきを、この小冊子から得ていただければと思います。

 

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